鍵田忠三郎先生 語録
 かぎたちゅうざぶろう せんせい ごろく

鍵田忠三郎先生語録

1 坐禅
  2 命  3 般若心経・祈り  4 臘八接心  5 大文字行  6 道場  7 誓願  8 態度  9 酒  10 食  11 姿  12 贈る  13 槍  14 時計  15 地震雲  16 中国  17 病気  18 書  19 その他

編集:一箭順三

9 酒

 たばこ一つよう止めんような男、何をさしてもダメだ。

 たばこは、己が楽しんでおるだけだ。

 酒はよろしい。酒は人さんの為に飲むものだ。

 酒は人さんのために飲むものだ。しかし、この頃自分が酔うための酒を飲む人が多くなった。

  (禁酒された西川源内先生に)先生これは天皇様からの頂き物ですよ。これくらいは一緒に飲みましょう。結局西川先生は飲まれなかった。西川先生が禁酒されるまでは、お二人で随分飲まれたようだ。

 この頃は皆酒の呑み方を知らない。目上の人の所へ行って「お流れ頂戴します」と杯を頂くもの。今は、目上の人に杯をもっていく奴がおる。市役所でもだいぶ呑み方を教えてきたが。

 酒の席で、修行の足りん者はすぐお客さんになってしまいよる。いつもお接待の心が無けりゃ。

 私が道場へ来た頃は酒の席で滅多に歌われることがなかった。しかしよほど興が乗ると「小さな喫茶店」を歌われた。
 十年ほどたった頃は「蒙古放浪歌」を、そして晩年は三上卓が自決する前に自分を訪ねてきた話の後、「青年日本の歌」をよく歌われた。



2003.03.08