月刊「武道」2011.1月号掲載 | |
興福寺創建1300年・中金堂立柱式協賛、平城遷都1300年祭 第20回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会 記念 古武道興福寺奉納演武大会開催 |
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宝蔵院流高田派槍術 第二十世宗家 鍵田忠兵衛 |
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宝蔵院流槍術は、およそ450年前、興福寺の子院宝蔵院が発祥の武道です。このご縁から私どもは枚秋、興福寺において奉納演武会を開催し、第20回を迎えました。さらの昨年は、興福寺が創建1300年を迎え中金堂立柱式を挙行、加えて平城遷都1300年祭開催とおめでたい年でありました。この意義ある年に、日本各地において長い歴史と伝統に育まれ継承されている著名古武道各流派ご宗家を奈良にお招きして、興福寺東金堂薬師如来に奉納いただく古武道奉納演武大会を9月25日に開催しました。 興福寺は平城遷都と同時期に現在の地に創建され、以来幾多の歴史の変遷を繰り返し、今日に至りました。そして、平成10年より「天平の文化空間の再構成」をスローガンに境内整備に着手しておられます。中でも中心施設である中金堂は18世紀初頭の享保大火以来300年もの間不在でありました。眼目であるこの中金堂の再建に取り組み、10月16日の立柱式挙行に向けて着々と準備が整い、平城宮・大極殿と同規模といわれる巨大な柱群が既に姿を現しています。 今回お招きした流派は、ご縁の深い兵法二天一流剣術、竹生島流棒術、直心影流薙刀術、円心流居合据物、柳生新陰流兵法剣術、そして宝蔵院流高田派槍術の古流6流と、日本剣道形、全日本なぎなたの形の現代武道2流の計8流を奉納いただきました。 当日は、爽やかな風が吹き抜ける晴天に恵まれ、会場の東金堂前庭並べた椅子には早くから多くの観客が演武の始まりを待って下さいました。 本坊前に興福寺森谷英俊執事長を先頭に、演武者約50名が整列し、500b西の会場である東金堂に粛々と向かいました。途中、五重塔前において総員による記念写真を撮り、続いて東金堂に登壇、森谷執事長のご導師による法要をいただきました。観客の皆様も起立合掌して参列くださいました。 基壇に運び上げた興福寺大太鼓の合図で、いよいよ演武が始まりました。日頃より鍛錬された各御宗家はじめ一門の皆さんによる迫力ある演武が次々と奉納され、武術の真髄に千人余の観客は息を凝らして演武を見つめ、演武が終わるごとに感嘆の声とともに惜しみない拍手が送られました。 今回の演武会で、多くの県民の皆さんに古武道保存伝承の大切さを一層認識いただいた、一日でした。 |
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古武道興福寺奉納演武大会 記録DVD |
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興福寺創建1300年・中金堂立柱式協賛、平城遷都1300年祭 第20回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会 記念 古武道興福寺奉納演武大会(2010.9.25) 第19回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2009.9.19) 第18回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2008.9.27) 宝蔵院覚禅房胤栄師没後400年記念 興福寺 古武道奉納演武大会 (2007.10.07) 第16回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2006.9.30) 第15回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2005.9.24) 朝日新聞(05.09.25)掲載 第14回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2004.9.26) 第13回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2003.9.20) 第12回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2002.9.28) 第10回 宝蔵院流槍術興福寺演武会記念 興福寺古武道奉納演武会 (2000.10.08) |
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20010.12.29