興福寺奉納演武会


第16回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会





1 趣旨
宝蔵院流槍術を発祥の地奈良において後世に永く伝え、槍術文化の普及発展を図るため
秋の恒例行事として宝蔵院ゆかりの興福寺の仏前に奉納し、併せて多くの方々にご観覧いただく第16回目の奉納演武会を開催しました。


2 主催

奈良宝蔵院流槍術保存会 (会長 松岡泰夫 )

3 後援
法相宗大本山 興福寺
財団法人 奈良市武道振興会
社団法人 奈良市観光協会

4 開催日時
平成18(2006)年9月30日(土)13:00〜

5 会場
興福寺東金堂壇上(奈良市登大路町)


                   
挨拶

宝蔵院流高田派槍術第二十世宗家 鍵 田 忠 兵 衛

 第17回目の宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会を開催させていただくことができました。これも一重に多川俊映興福寺貫主様のご理解ご協力のお陰だと感謝申し上げる次第であります。
 ご承知の通り宝蔵院流槍術は、1500年代この興福寺の子院であった宝蔵院の住職覚禅房法印胤栄師が創始した槍術 であります。それ以来、四百数十年の歴史を経て現在に伝承されてきております。
 最近、武士道(武道精神)が見直されております。索漠とした現在社会の中で、自分さえ良ければいい、人様はどうでもいいという考え方が万延しており、事件も多発しております。そんな中で武士道の中の「惻隠(そくいん)」の心を今こそ日本人みんなが持たなければならないのではないでしょうか。「惻隠」とは、敗者、弱者に対する思いやりの心であります。自分だけでなく人様のことを考える。これは日本人が元々もっていた心であると私は考えております。惻隠の心が広がることによって日本の中で今起こっている様々な事件が減るのではないでしょうか。どうぞこの機会に武士道を見直していただきたいと思います。
 さて、来年は宝蔵院覚禅房法印胤栄師の没後四百年目を迎えます。四百年の節目の時を迎えるに当って、宝蔵院流槍術とご縁のある流派にこの奈良の地に集まっていただき、古武道大会を企画しております。また宝蔵院一門の墓地整備も合わせて実施させていただき、流祖のご遺徳を偲び奈良発祥の歴史文化である宝蔵院流槍術を、我々伝習者一門が稽古精進を怠ることなく、宝蔵院の心と技を全国に広く伝え、後世に伝承して参りたいと考えております。ご縁皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
 最後になりましたが、興福寺多川俊映貫主様はじめ関係皆様に衷心より感謝と御礼を申し上げご挨拶とさせていただきます。        合掌


奈良宝蔵院流槍術保存会 会長 松 岡 泰 夫

 この演武会もお陰様で16回目の奉納演武会を迎えることができました。毎年多くの方々が観に来てくださり、全く奈良秋の恒例行事として定着した感がございます。
 故・石田和外先生や元奈良市長・故鍵田忠三郎師の強い熱意と、西川源内先生・鍵田宗家の懸命なご指導と、そして奈良が誇るべき文化として多くの方々にご理解を賜り、今では東大阪、名古屋にも道場を開き、伝習者も90名を超えると聞き及んでおります。今日のこのような隆盛を見るに至りましたことは誠に感慨に堪えません。
 おりしも、来年は流祖胤栄師没後400年という節目の年を迎えます。私共はこの記念の年を迎えるにあたり、奈良の大切な文化であるこの槍術を永く伝えるために、記念諸事業を実施し、さらに胤栄師の技と心に伝え広めるために力を尽くす所存です。
 今後とも、奈良発祥の日本を代表する槍術・宝蔵院流を御宗家様、興福寺様、関係各位の御協力をいただきながら、多くの市民皆様と共に永久に伝え続けるよう尽力してまいりたいと考えております。                 合掌




読誦奉納


演武奉納
 宝蔵院流高田派槍合せの型

  立会
   宝蔵院流高田派槍術第二十世宗家 鍵田忠兵衛

  表十四本
   免   許 西生利浩 ・ 免 許 美馬博幸


   免許皆伝 尾野好司 ・ 免 許 土屋明洋

  
裏十四本
   免許皆伝 榎浪伸和 ・ 免 許 若林幹雄


   免許皆伝 粕井 隆 ・ 免 許 長田眞男

 新仕掛七本

   宗家代行 一箭順三 ・ 免許皆伝 前田繁則

摩利支天石 法要 (興福寺三重塔前)
 


ブログ
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第15回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2005.9.24)
朝日新聞(05.09.25)掲載

第14回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2004.9.26)

第13回 宝蔵院流槍術興福寺奉納演武会(2003.9.20)

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