大河ドラマに登場!奈良発祥の槍術

NHK「ならナビ」
日時     平成25(2013)年3月13日(水)18:10〜

放映        NHKテレビ「ならナビ」   コーナー「ならコレ!」 (奈良県域エリア)

アナウンサー  竹内愛希(たけうち あいき)

奈良の話題を紹介するコーナー。
今日は竹内さんなんですが、ちょっと怖い物を持っていますね。

そうなんです。
これは「エイ」ということで、今日は槍を使った武術・槍術(そうじゅつ)をご紹介します。
この穂先に注目してください。十文字形になっているのが分かりますか。
そうですね。普通に見る槍と少し違いますね。

これは十文字形が特徴で、およそ450年前に奈良で生まれた「宝蔵院流槍術」という物なんです。
なんと、今放送されている大河ドラマ「八重の桜」にも登場しているのです。
まずはそのかっこいい「八重の桜」のシーンをご覧ください。
大河ドラマ第3話、八重の兄・覚馬の果たし合いのシーンです。
迫力ありますよね。
ウーン、かっこいいですね。

この槍術が奈良発祥の槍術「宝蔵院流槍術」なのです。
江戸時代に全国に広まり、当時は4000人の弟子がいたそうです。
およそ450年前、興福寺の僧が寺を守るために編み出したと言われています。
「八重の桜」に登場する宝蔵院流槍術の稽古が毎週末、こちら奈良市の道場で行われているのです。
今、奈良で稽古しているのはおよそ40人、ほかにも大阪と名古屋に道場があり、併せて100人ほどが稽古に励んでいます。
技の美しさを披露する演武を行うことが目的です。
宗家の一箭順三さんです。
宝蔵院流槍術歴37年、去年宗家に就任しました。
【一箭】
鎌槍といって、槍の穂先が十文字形になっているのです。
これが宝蔵院流の特徴なのです。
この槍先を活用して槍を有効に使うことが出来るのです。
槍は長さ2.7メートル、重さ2キロ。「突けば槍 薙げば薙刀 引けば鎌」といわれ、十文字形の穂先を活かして、相手の槍を引っかけたり、突いたりします。
そして構えの特徴がこのように腰を低く落とすこと、重心を下にして腰を安定させることで、長い槍を持ってもふらつきにくくなります。
一箭さんをはじめ道場の皆さんは、「八重の桜」にも出演しているのですよ。
【一箭】
槍はスタジオに30本近く用意してありました。
そして、役者さん達も稽古をして準備をしてくださっていました。
見ているところからどんどんと電話がかかってきましたので、宝蔵院流槍術の名前を知ってくださっている人が多くなったなと喜んでいます。
大河ドラマで盛り上がっている宝蔵院流槍術なのですが、奈良の道場には海外から来た人もいるのです。
坂本レジさん。4年前、カナダから妻の出身地・関西に移り住み、今は奈良市の中学校で英語教師をしています。

入門したのは3年前で、柔道や坐禅など、日本らしい趣味を探す中で宝蔵院流槍術にたどり着きました。独特の構えと技が魅力だと言います。
【坂本】
カナダ人やアメリカ人は、上半身の筋肉を使います。
日本伝統の(宝蔵院流槍術)は、下半身を使います。
構えはすごく低いです。すごく難しいです。
だからおもしろいです。
私も足を大きく広ける袴姿に着替えて基本の動きを教えてもらいました。
槍を縦に持つと軽いのですが、横にして柄の端を持つと思った以上に重く感じるのですよ。
しんどい。ハアー。2キロってこんなに重いのですか?

坂本さんは、スクワットや腕立て伏せを毎日200回以上してここまで出来るようになったそうです。
【一箭】
稽古で指導するとすぐに修正して、次の稽古には正しい技を身につけてやってきます。
すごいなと感心しているのです。
こういう人が日本中にも、世界中にも広まってくれればいいなと思っています。
【坂本】
頑張ります。
道場ではもっと多くの人に宝蔵院流槍術を知ってもらおうと今月末、演武会を開きます。
【一箭】
奈良はお寺や仏像が沢山あって有名ですが、それ以外にも、こうした無形の文化があります。
教えてもらって体にしみこませ、それを後輩に体で伝える。
こうした文化を、将来は世界中に道場を広めていきたいと考えています。
「八重の桜」で一躍注目された宝蔵院流槍術は、発祥の地で大切の守り受け継がれていました。

昔、福島の人たちがで稽古されていた槍術が、奈良発祥の武道だということがビックリしました。

「八重の桜」の放送が始まってからどんどんと問い合わせが来ているそうで、これを機に広まってくれたらうれしいなと、仰っていました。
奈良だと柳生新陰流が有名ですけれども、こちらも奈良発祥だと知ると本当に親しみが涌いてきますよね。

私も体験させてもらったのですけれども、いかがでしたか?

私は学生時代からチアリーディングを今も続けているので、体力と筋肉には相当自信があったのですが、それでもプルプルしてしまって、翌日も筋肉痛だったのですよ。

やはり下半身に来るのですね。

そうなんです。槍を腰に置くので、槍の重さも体重もすべて太股にかかってくるのです。

見ていると、腰の位置が動かないですよね。すごいですね。

そして登場した坂本さんには、夢がありまして、日本で自分の道場を持つことなのだそうです。

弟子さんが道場を開いて、またドンドンと増えていくといいですね。

いつかは世界に発信と仰っていましたからね。
そして、今月30日には奈良市中央武道場で演武会が行われます。
午前9時半からで、誰でも自由にご覧いただけます。
詳しいことは宝蔵院流槍術保存会:0742-44-9124までお問い合せください。


今日は、竹内さんが宝蔵院流槍術について伝えてくれました。





NHKぐるっと関西おひるまえ   2013. 3.13


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