石田和外先生 ご愛用稽古槍



宝蔵院流高田派槍術
第十八世宗家 石田和外先生ご愛用稽古槍の受贈


宝蔵院流高田派槍術 第二十世宗家 鍵田忠兵衛

月刊「武道」2010.5月号 掲載
 
 宝蔵院流高田派槍術第十八世宗家石田和外先生ご愛用の稽古槍を第一生命保険相互会社よりご寄贈いただきました。

ご寄贈いただいた稽古槍7本と伝習者
左扁額は石田和外先生ご揮毫「養神」

(奈良市中央武道場にて H21(2009).12.12)
 石田和外先生は、戦後再開された第一生命(東京都千代田区有楽町)地下四階の相悟道場において弥生倶楽部を主宰され、剣道稽古のほか無刀流、小野派一刀流、直心影流法定之形、宝蔵院流高田派槍術、一心流薙刀術などの伝承武術を稽古しておられました。
 石田先生のもとに、昭和50年から先代西川源内先生、鈴木眞男先生、松田勇吉先生、鍵田、一箭順三現宗家代行が再三上京し、さらに私は東京での学生時代に内弟子として入門し、この道場において宝蔵院流槍術を直接ご指導を頂きました。その際、この槍によって稽古をつけて頂いたのであります。まさにこの槍こそが、宝蔵院流槍術発祥地奈良の地に宝蔵院流槍術が蘇る原点となった、私共にとっては歴史的な宝物です。
 この度、ご縁を得て相悟道場師範一川英機先生のお取計らいにより、石田和外先生ご愛用稽古槍七本(素槍五本・鎌槍二本)をご寄贈いただき、11月25日に拝領いたしました。
 私どもは、この槍を通じて石田和外先生がお伝え下さいました宝蔵院流槍術の技と心を大切にし、宝物として永く保存させて頂きたいと存じます。さらに、奈良発祥の日本を代表する槍術・宝蔵院流を後世に確実に伝え広めるために更に一層努力し、継承発展への稽古を惜しまず精進してまいる所存であります。


ご寄贈いただいた稽古槍を前に稽古する伝習者






石田和外先生槍受贈

発祥の奈良の地に蘇えった宝蔵院流十文字鎌槍のいきさつ
昭和52年1月NHK放映「よみがえった宝蔵院の槍」
宝蔵院流槍術 奈良への里帰り

2010. 4.28