平成30年 宝蔵院流槍術 奈良本部道場 稽古納式 |
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宝蔵院流槍術は「春日赤童子」「摩利支天」の二像を掲げて、奈良道場稽古納式を実施しました。 日時 平成30(2018)年12月22日(土) 11:00- 道場 奈良市中央武道場 630-8108奈良市法蓮佐保山4丁目 TEL.0742-26-1060 出場者 宗家 一箭順三 免許皆伝:前田繁則・粕井隆・榎浪伸和・尾野好司 ・若林幹雄・長田眞男・美馬博幸 免許 :土屋明洋・西本昌永・小寺直樹 目録 :森邦茂・西堀清作・加藤了嗣・米原紀吉 ・森一彦・白木正勝・藤井俊雄・鹿野浩 ・藤田正行・坂本レジ ・レイモンド シミョン・山田一嘉 上級 :谷内宗信・石倉一利 中級 :田辺満・嶋木洋一・ランキン パベル 初級 :鈴木直・鈴木八寿子・ 伝習生 :柴田和真・中西清花・山本一正・泉治雄 ・北川覚・王藤内雅子・深水麻里 稽古納め演武 宝蔵院流槍術の稽古納式は「春日赤童子(かすがあかどうじ)」「摩利支天(まりしてん)」二像を掲げた道場中央に伝習者総員が2人・1組ずつ進み出て、1年間の稽古精進の成果を宗家、師範や先輩達が見守る前で演武を披露します。 伝習者達にとって緊張の演武です。 |
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春日赤童子」は、春日若宮様の化身(けしん:神でありながら人々を救うために形を変えて、この世に現れる)とも、あるいは興福寺では春日明神が興福寺の宗派である法相宗を守護すべく化現したとする「法相擁護の春日赤童子」として古来より尊崇されてまいりました。 幕末の名奈良奉行・川路聖謨(かわじとしあきら)の日記「寧府紀事(ねいふきじ)」、宝蔵院訪問記:嘉永2(1849)年10月22日に「稽古場の隅に愛宕の将軍地蔵並春日の赤童子といふものを勧請して・・・・」との記載があり、幕末の宝蔵院道場に於いて「春日赤童子」が大切に祀られていたことが分かります。 また、「摩利支天」とは梵語Marici(陽炎・かげろう)を神格化した女神で護身・勝利などを司り、日本では古来より武士の守護神として尊崇されていました。 流祖・宝蔵院覚禅房胤栄は、天文22(1553)年1月12日、摩利支天の化身・成田大膳太夫盛忠より奥儀を受けたと述べており、この日が宝蔵院流槍術創流の日となります。 さらに胤栄は宝蔵院の庭の大石に摩利支天をまつり、武道の上達と槍術成就を祈念し稽古をしていました。 この大石「摩利支天石」は現在、興福寺三重塔前に遷座されて大切に祀られています。 |
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2018.12.23