西川源内先生告別式

西川源内先生告別式

第14回 西川源内旗剣道優勝大会
平成16年4月17日 
奈良市中央武道場にて



宝蔵院流高田派槍術
第十九世(先代)宗家 西川源内先生(91歳)が平成19(2007)年5月23日(水)13:56 にご逝去されました。

葬儀等は下記のとおり執り行われました。
通  夜 : 平成19年5月24日(木)19:00
告別式 : 平成19年5月25日(金)11:00
戒 名 : 寶雲院無相徹心居士


公益社ならやま会館
〒630-8105
奈良県奈良市佐保台1丁目3574−4
TEL.0742-71-4200
葬儀委員長 弔辞

 謹んで、剣道九段範士・宝蔵院流高田派槍術第十九世宗家、故西川源内先生の御霊にお別れの言葉を申し上げます。
 こうしてご霊前に立ちましても、西川先生がお亡くなりになったとは未だに信じる事が出来ません。昨年暮からご病床にお付でありましたが、お見舞いに伺ってもお元気なご様子であり、また道場でご指導いただけるものと信じて疑いませんでした。
 ところが、突然ご容態が急変し、帰らぬ人となられました。この世の無情を嘆かずにいられません。
 西川先生は、昭和14年武道専門学校を卒業されて旧制中学校に奉職し、10年間教鞭をとられました。その後、昭和24年川崎重工業株式会社に入社され、営業畑一筋に会社に貢献されました。昭和42年に奈良県剣道連盟の理事長を委嘱され、昭和50年に川崎重工業株式会社を勇退後、すぐ財団法人奈良市武道振興会副理事長にご就任され、平成7年には奈良県剣道連盟会長に推挙され、平成17年まで10年間奈良県の剣道発展に手腕を発揮されました。
 ここに西川先生の功績を思い偲び、在りし日を振り返りたいと思います。昭和40年からは全日本剣道連盟の評議員、理事、常任理事を歴任し、昭和57年全日本剣道連盟創立30周年に評議員等10年以上在任者として全日本剣道連盟会長から表彰を受けられました。平成元年に全日本剣道連盟審議員を委嘱され平成9年まで9年間努められました。また、審判員としては、全日本都道府県対抗剣道優勝大会、国民体育大会、全日本選手権大会、明治村剣道大会、全日本東西対抗剣道大会を永年に亘り努められました。
 そして、選手としては全日本選手権大会、全日本東西対抗剣道大会、全日本都道府県対抗剣道優勝大会、創立20周年記念剣道八段選抜優勝大会、日本武道館開館15周年記念剣道範士八段選抜優勝大会といった多くの試合に出場され、名勝負を展開されました。また、宝蔵院流高田派槍術においては、昭和48年元最高裁長官、当時全日本剣道連盟会長であられました、石田和外先生の元に弟子入りされ、宝蔵院の槍の修行を積まれました。そして、昭和51年奈良市中央武道場において石田先生より表十四本、裏十四本、新仕掛七本の計三十五本の宝蔵院流高田派槍術を伝授され、第十九世宗家となられました。その後、日本古武道大会や、京都大会等において、宝蔵院の槍の演武披露をされるとともに、後進の指導に当たってこられました。

 そして平成3年、西川先生から私、鍵田忠兵衛が宗家を継承させていただきました。私に伝授した後、西川先生は槍の稽古には一切口出しをされませんでした。
 今から考えて見ますと、西川先生は、「忠兵衛、お前に任せたぞ。しっかりやれよ」そして、道場に出ることによって私の弟子に対する指導が疎かになってしまうのではないか、またいつまでも私が独り立ちできないのではないかとご配慮して下さったものだと考えております。
 私は今年の4月、奈良県剣道連盟の総会において会員皆様のご推挙により会長に就任いたしました。そのご報告を兼ねて、5月の連休、西川先生のご自宅にお見舞いに伺いました。西川先生に「奈良県剣道連盟の会長になりました」とご報告いたしますと、ニコッとして下さいました。
 西川先生には、剣道・宝蔵院の槍、そして私の選挙のこと等、いろいろとご心配をいただき、またご指導を頂いてまいりました。さまざまな思い出をたどれば万感胸に迫り、言葉もままなりません。
 西川先生は、もはや私たちとは幽明境を異にされましたが、あの世では親父 忠三郎も、石田和外先生も、鈴木真男先生も、松田勇吉先生も、また沢山の剣道の先生方も待っておられます。
 どうぞ先生方と和やかにお話をし、お過ごし下さい。
 西川先生、私共はいつまでも先生を慕い、先生を語り、そして先生が提唱されました「浮雲の剣」の真髄を追い求めて参ります。
 西川先生、どうか安らかにお眠りください。そしてはるか天に在りて、奈良県剣道連盟の明日をお見守り下さい。
 西川先生、さようなら。

平成19年5月25日
奈良県剣道連盟会長
宝蔵院流高田派槍術第二十世宗家
衆議院議
  鍵田忠兵衛

葬儀委員長 鍵田忠兵衛 弔辞

葬儀委員長 鍵田忠兵衛 挨拶




西川源内先生
発祥の奈良の地に蘇えった宝蔵院流十文字鎌槍のいきさつ 西川源内
範士が語る「西川源内」

2007. 5.26