権律師禅栄房胤舜
ごんりつしぜんえいぼういんしゅん

胤舜 権律師 禅栄房 胤舜
似つかずと 人はいふとも 国の恩 報ゆる業を しらでやはある


覚禅房の跡(あと)を嗣(つい)で、宝蔵院に住す、然るにこの寺は、釈氏(しゃくし)遺教(ゆいきょう)のゆえあらず、先師槍術をもて世に聞ゆ、吾もその道を学ぶべしとて、其傍(ほとり)に奥蔵院といえる日蓮宗あり、これ覚禅房に従ひ、その奥旨(おうし)を究む、これを師とし学びて、実に精妙にいたる、世に宝蔵院流と称するもの、この二代をもて祖とすべし、慶安元年、享年六十にして逝す、覚舜房法印胤清、此嗣法をつぎて槍術の妙を得、いよいよ世に盛(さかん)なり、鎌槍は、此流より始るといへど、それは非なるべし。



武稽百人一首(笠亭仙果編)


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 うたかたばなし 2010.10.11






   
2003/02/15