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地域 奈良

槍術稽古始めに伝統狸汁で元気
写真:写真説明
小雪の舞い散る中、振る舞われた狸汁
 戦国時代からの伝統を受け継ぐ「宝蔵院流高田派槍術」の稽古(けいこ)始めが7日、奈良市中央武道場であった。練習後は小雪が舞い散る中、流派に伝わる「狸(たぬき)汁」が振る舞われ、参加者約100人が味わった。
 同槍術は約450年前、興福寺子院にあたる宝蔵院僧侶、胤栄が創始した奈良発祥の武道。稽古始めに狸汁を出すのがならわしで、明治維新のころに廃れたが2003年に復活させた。
 当初、狸汁は本物の肉を使用していたが、のちに歯ごたえが似ているとされるコンニャクを使った料理に変わったという。
 大根やゴボウなどの根菜をたっぷりと入れて煮込んだみそ味で、門下生の一人は「寒いので、体が温まります」と喜んでいた。

(2006年1月8日  読売新聞)

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