稽古始めで槍を交わす門下生たち=奈良市中央武道場で
奈良市法蓮佐保山4丁目の市中央武道場で7日、宮本武蔵が修行で戦いを挑んだとされる宝蔵院流槍術の稽古始めがあった。門下生約30人が雪のちらつく寒さに負けず裸足に稽古着をはおり、「エーイ」「タッー」と勇ましい声をあげて練習に励んだ。 宝蔵院流槍術は約450年前に興福寺の僧が始めたという伝統武術。奈良、大阪、名古屋に道場があり、計約90人の門下生がいる。 門下生らは第二十世宗家の鍵田忠兵衛衆院議員が見守る中、先が十文字形になった独特の鎌槍を使って相手の槍の攻撃をとめたり、ひっくり返したりと妙技を披露した。 一箭順三さん(57)は「新年早々、仲間と稽古に励むことで身が引き締まりました」。 正午からはタヌキの肉と歯応えが似ているというコンニャクのほかゴボウ、ダイコン、ニンジンなどが入った狸汁約250人分が見学者らに振る舞われた。
2006.0108