開催日時 平成15(2003)年1月11日(土)
12:00〜
稽古始(10:00-12:00)後
会 場 奈良市中央武道場前 駐車場
630-8113奈良市法蓮町1516
TEL.0742-26-1060
宝蔵院流槍術は、約450年前の興福寺子院のひとつ宝蔵院の僧、胤栄(いんえい)が創始した奈良発祥の武道です。
宝蔵院は明治初年まで、現在の奈良国立博物館旧館の位置に所在し、槍術稽古が続けられていました。そして、流祖・胤栄師より歴代、正月の稽古始には伝習者に「狸汁」が振舞われていました。このことは、幕末の奈良奉行・川路聖謨(かわじとしあきら)の日記 「寧府紀事(ねいふきじ)」によって確認できます。
「狸汁」は宝蔵院三代頃までは狸肉を使用していましたが、寺院内であるため、次第に歯ごたえが似ている蒟蒻(こんにゃく)を狸肉に見たてた精進料理へと変化しました。
平成15年1月、径1メートルの大鍋2基にてこの「狸汁」を初めて復元し、伝統に則り稽古始に伝習者に供すとともに、多くの見学者にも味わっていただき好評を得ました。
寒い時期にいただく冬野菜たっぷりの「狸汁」は健康料理で体も温まります。今後は、当槍術の恒例行事として伝えるとともに、古都奈良・冬のおもてなし料理としての普及を願っています。
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