稽古始・狸汁会
 

宝蔵院流槍術「稽古始」「狸汁会」新聞報道


産経新聞



2007.1.7(日)産経新聞


戦国時代からの“狸汁” 「宝蔵院流槍術」稽古始でふるまわれる

 古来の槍術「宝蔵院流槍術」の稽古(けいこ)始が6日、奈良市法蓮佐保山の市中央武道場で行われ、稽古後には戦国時代から伝わる「狸汁(たぬきじる)」が市民らにふるまわれた。
 狸汁は流祖・胤栄(いんえい)師の時から稽古始にあわせて市民らにふるまわれており、約450年の歴史を持つと伝えられている。
 当初は狸の肉を使っていたが、現在は歯ごたえの似たコンニャクを代用。ダイコンやニンジン、ゴボウなどの冬野菜と一緒にみそでじっくりと煮込む。
 この日は伝習者35人が稽古に励む一方で、直径約80センチもある大鍋で狸汁を調理。雨も降る厳しい冷え込みの中、訪れた市民らは白い息を吐きながら狸汁をすすり、体を温めていた。

(2007/01/07 02:19)


毎日新聞


毎日新聞 2007年1月7日
宝蔵院流槍術:
気合いこめ、けいこ始め−−奈良

 奈良の伝統武道「宝蔵院流槍術」の新年けいこ始めが6日、奈良市中央武道場であり、参加者らの気合がこもった声が道場内に響き渡った。
 宝蔵院流槍術は、興福寺の僧・覚禅房法印胤栄(いんえい)が約450年前に始めた流派。十文字型の穂先「鎌槍」を使って巻き落としたり、切り落とす多彩な技が特徴。現在は奈良、大阪、名古屋の各道場で計約100人が技を鍛錬している。
 午前10時から始まったけいこには約40人が参加。大声を上げながら約2時間、形のけいこに汗を流した。けいこの後、こんにゃくと野菜を煮込んだ精進料理「狸(たぬき)汁」が振舞われた。
 今年は流祖・胤栄の没後400年にあたるため、10月に興福寺で古武道奉納演武大会も開かれる予定という。【曽根田和久】




2007/ 1/ 7